やっぱり!?場ちがいだったけど参考になった翻訳講座

2019-09-26

軽い気持ちで申し込んじゃった翻訳講座はプロ率高し

1回1,000円で3回、タイトルに「訳して楽しい」と付いていて、つい気軽な気持ちで申し込んじゃった翻訳講座。

今日がその初回だった。

参加者は私を含め4名。今日お休みで次回からの方もおいでとか。

私以外はお二人が産業系の翻訳のプロで一人はWeb・マーケティング関係、もう一人は医療系の翻訳をなさっているという。あとの一人は翻訳会社にお勤めで、自らは翻訳はしないけれど他の人がやった翻訳のチェックの仕事をしているという方だった。

かなりなアウェー感。私、場ちがいかも!?

先生は見るからに昔文学少女だっただろうと思わせる聡明なきれいな方だった。もうすでに40冊以上の文学作品を訳されているとか。他に医療分野の産業翻訳もなさっているそうだ。

翻訳の要所を教えてもらった

講座内容はすばらしく、1時間半という短い時間に、辞書、一つの単語を入れると複数の辞書アプリやWebサイトを連動させて検索してくれる串刺し検索のアプリの紹介、参考図書の紹介などなど。

そして、フィクションを訳す場合のコツ。誰の視点に立って訳すのか。1人称なのか、あるいは視点が入れ替わるのか。俯瞰で見る神(著者)の視点なのか。距離感はどれぐらいにするのか。

キャラクターをどう役に反映させるのか。とくに1人称をどう訳すか。男性であれば、俺なのか、僕なのか、私なのか、わしなのか。

社会的地位や身分は?歴史をどう考慮する?カジュアルさの度合いは?女性の語尾は?訛りは?…などなど、たくさん伺った。

たとえば、

“I am happy for you,” said Mary quietly.

「よかったですね」マリーは     言った。

…という一文のquietlyでも、「静かな声で」がいいのか、「冷たく」なのか、「ぽつりと」なのか「声を落として」なのか「ひとごとのように」なのか、前後の文脈とかでもマッチする語句が変わるのだとか。ネットの連想・類語辞典が大活躍するとおっしゃっていた。

これはこれでとても奥が深い世界だな。

こんな中身の濃いお話、1,000円じゃもったいない。これからプロをめざす若い方が聞いたら、とっても参考になりそうな内容だった。

私の“翻訳”の疑問もしっかり解決

今回この講座に出たいと思ったきっかけは、ワプニック先生の『Journey through the Text of A Course in Miracle』を訳しちゃっているときに、関係代名詞がいくつもあって文章が長すぎたり、あるいは直訳では読みにくい場合に、読みやすくするために勝手に文を切ったり構造を変えてしまっていいのか、という疑問だった。

先生は私が質問するまでもなく、それについても教えてくださった。

先生いわく、

翻訳は自由。文を切ろうが構造を変えようが、どう表現してもいい!

ただし、原文の本当の意味、著者が言わんとすることを読み取り、それを正確に表現するなら…。

逆に、それが読み取れていなければ、何をやってもダメ!と。

とってもわかりやすいアドバイスだ。

また、関係代名詞がいくつもあるような場合でも、後ろから訳して前の言葉を修飾するのではなく、できれば左から順に訳すのが望ましいとか。それを違和感がなく文章にするにはテクニックと経験が必要だけど、とおっしゃった。

たった1,000円(しつこい)、わずか1時間半の講座だったけど、大いに参考になった。

あ゛、問題があるとすれば…課題文。

課題の翻訳を次回講座の前の締め切りまでに要提出、次回はそれを元にお互いで論評しあうという。

それが、かなりのプレッシャーだ。正直言うとバックレたい。今日のお話で、十二分、、、

課題文は19世紀初頭の貴族が主人公のお話で、むずかしい単語はそんなになさそうなのだけど、例のごとく話の流れがわからなかった。どんなおはなし? 時間をかけてもわかるかなぁ?

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