2019-10-17
『脱・マネーゲーム』の世界観
おとといの『「ザ・マネーゲーム」から脱出する法』③の続きで、私がこの本を“ACIMの副読本”にしている理由④「新しい世界観を学んだあとの生き方についての示唆がある」について、感じたところを書いてみたい。
まず、繰り返しになるが、『「ザ・マネーゲーム」から脱出する法』(略して『脱・マネーゲーム』)の世界観…。
著者の考えでは、この世界は幻想であり私たちはここで「人間ゲーム」をしている。この「人間ゲーム」には「第1段階」と「第2段階」があり、第1段階では「本来の自分」は私たちを「制限された自分」と制限された世界に閉じ込めようと力を注ぐ。しかしそうした世界で私たちが「何かが欠けている、無意味だ」と感じはじめて誘われて「第2段階」に入ると、そこで「本来の自分」は役割を変え、無限の愛と豊かさ、知恵の世界へと導く、というものだった。
この世界観について著者自身も絶対的なものではなく現時点で「真実に近いモデル」だと言っているが、私はこの「第1段階」をエゴに縛られた自分の世界、「第2段階」を聖霊を選んだ世界、と置き換えて読むと、ACIMの考えに近づくと感じている。
そして、私がこの本を有用だと感じているのは、著者ががっつり人間だから、わかりやすいのと、あたらしい世界を受け入れたうえで人間社会でどう生きていったらよいのかについて言及があるからだ。
あたらしい価値観で生き始めたとき「予期すべきこと」
まず、自分が「第2段階」に入って「予期すべきこと」として、
1.不安な状況におかれる
2.「奇妙なこと」が起こる
3.すべての根本的な観念が脅かされる
4.困惑、イライラ、欲求不満、混乱を感じることがある
といった記述がある。
1、2「不安な状況におかれる」「奇妙なことが起こる」について、「もっとも大きな力は、あなたがもっとも不安に感じる場所に隠されています。ですから、力を取り戻そうとすると、特に第2段階に入ったばかりの時期には、たびたび不安な状況におかれるでしょう。そういうものなのです。」とある。
「どこかで異常で激しく強い不安を感じさせるものが創られ、あなたのホログラム(ここでは幻想現実をさす)に入ってくるでしょう。第2段階では、不安はなくてはならないものです。」とも。それと同時に、常識ではありえない「奇妙なこと」も起こるという。
私は2013年にワークブックを始めてから、1,2年間で緊密だった人間関係が切れたり病気が発覚したり、人生に一見まずいと思える状況が生じた。
あ、そういえば収入源だったフリーランスの仕事自体がフェイドアウトしちゃった…(これは私の本来の内向き&怠惰が表面化したからなのだけど)
そうした一見“困ったこと”が起こったが、同時に一見常識では考えにくいラッキーなことや、必要が満たされた経験など、その“救済策”のような「奇妙なこと」も多く出現した。
3、4は、これまで自分が正しいと思っていたエゴの地盤が崩されようとしているのだから、当然のこと。むしろ必要なくなった観念を手放すために、この世でこれらを現す事象を引き寄せてしまうから、エゴから見たら好ましくないゲンジツが行列をなしてやってくる(ように見える)。
人間の視点からこの点が文章で書かれていると、少し気が楽になる気がする。
基本姿勢「リアクションモード」とは
そして「第2段階」に入ってからの生きるスタイルとして「リアクションモード」というものが挙げられている。
「朝起きると、ホログラムの中に何かが送り込まれるまで、あるいは何かをやる気になったり、インスピレーションがわいてきたりするまで待ちます。そして『何か』が送り込まれてきたら、それに反応します。インスピレーションがわき、やりたくなったことをやるのです。一日中、その連続です。」
これはわかるようなわからないような感じだけど、エゴ主導の「結果や成果に関するすべての計画や投資から離れて」、自分の直感やフィーリングに従う生き方だという。
・視野をぐっと広げて一瞬一瞬を生きるだけ
・決断が必要な場面では、自分がやりたいと思うことを選ぶ
・「真実」に対して、感謝のレベルを劇的に上げる
・良い悪いという「判断」は幻想に自分をくっつける「糊」なので、そこから離れる
・頭で理解していることとできることは別
・新しい姿勢を身につけるには、勇気と忍耐、鍛錬、決意、勤勉さが必要
…などといった留意点があり、なるほどな~と思う。
そこでもまた「制限された自分」が見せる不快なゲンジツや自己嫌悪、罪悪感、不安、怒りなどがわいてきたら、その幻想性を見て手放していく。そして感謝のレベルを上げながら「本来の自分」についていく。
つまり、もともと無限の愛や豊かさを持っているはずの自分。それを邪魔している雲(誤った信念・観念)を除いていく。そうすれば、本来の自分(聖霊)が導くところに自ずと導かれるといった説明。少し読みかえが必要だけど、このリアクションモードという生き方も私には参考になった。
「何もかも現実でないとすると、私はいったいどうすればよいのでしょうか?」
さらに、おもしろいなと思ったのが、著者の考えを学んだ後の2人の女性の話。2人とも代替医療と呼ばれる分野の仕事をしていたというが、
「講座が終了すると、2人は混乱した様子で、こんな内容のメールを送ってきました。
『私のキャリアは、身体が現実のもので、病気も現実のものであるということが前提となって成り立ってきましたし、私の技術は実際に人々を治してきました。何もかも現実でないとすると、私はいったいどうすればいいのでしょうか?辞めるべきなのでしょうか?』」
これに対する著者の回答は以下のとおり。
「『第2段階では、何でもやりたいことをやればいいのです。もしあなたがヒーリングのゲームを心から楽しんでいるのなら、もちろん続ければいいのです。さまざまな病気を抱えてやってくる人たちと、その人たちを救うためのあらゆる技術を創り続けることが、ヒーリングゲームであなたが最高の喜びと楽しみを感じる助けになってくれることでしょう。
けれども、もしあなたが義務感からその仕事をしていたり、だれかに強制されたり、お金を稼ぐという理由で、楽しみを感じずに仕事をしているのなら、今すぐ、あるいはあなたがある程度成長してから、別の選択をする機会が得られるでしょう。』
2人のうちひとりは、自分が心からヒーリングゲームを愛していることを知り、プレーを続けました。もうひとりは、結局その仕事を辞め、第2段階に入ってから別の創造的な方向に進みました。」
私は、『神の使者』に出会いACIMワークブックをしているうちに、経営の仕事の前提条件(売上、利益、コスト、投資などなどのこと)が崩れてわからなくなってしまった。そのうち仕事自体が消えてしまった。。。(これはただのタイミングがいい言い訳かも。。)
その後どうしていいかは未だ見えず。なのだけど、この2人の女性のエピソードはとってもおもしろく感じた。
今は「リアクションモード」とまでは言い切れないけれど、それに近い生活をしている。
これでいいのか、やばいぞ、という思いがある。一方で、これは実験だ、もう少し様子見しよう、と思っている。そのうちにけっこう長い時間が経ってしまった。
はたしてこの“実験”の先はどうなるのか…