2020-12-17
おさらい
ワプニック先生のACIMテキスト解説本『Journey through the Text of A Course in Miracle(JTTA)』のざっくりまとめ。7章5節 赦しと癒しの癒しの項の続きで、7章の最後。
癒しというのも抽象的で、読んでわかったようなわからないような…。くどいけど、ちょっとおさらいしてみよう。
「癒し」とは、不安、痛み、恐怖、肉体の病気などとして現われている心の罪悪感(病気)を取り消すこと。
で、癒しは「一なる子をひとつのものとして知覚する唯一の方法」「相違への信念を取り消す方法」(T-7.IV.5:5) 。
どのように取り消すか、というと、病気の現れがあるということは、自我の思考を選んでいること⇒聖霊に助けを求める⇒自我の思考システムを手放し聖霊の思考システムを選ぶ(あれ、いつも言っていることだ…)。
「あなたは癒すときに癒される。」(T-7.IV.5:4)
癒すひとつの方法は、自我の教えである特別性や個々の利益という観念を取り消し、共有しているひとつの利益に意識を向けること。
こう書いてきてもイマイチよくわからないのだけど。。。
肉体レベルでの攻撃の捉え方
さてここからが、今日のところ。
「癒しはすべての者が養える唯一の能力であり、癒されるためには誰もが養わなければならないものである。癒しはこの世界における聖霊のコミュニケーションの形態であり、聖霊が受け入れる唯一のコミュニケーションの形態である。」(T-7.V.3:1-2)
「自我に仕えている肉体は、他の肉体を傷つけることはできるが、これはすでに肉体が心と混同されているのでない限り、起こり得ない。」(T-7.V.3:5)
肉体と心が混同されていなければ、肉体への攻撃は起こりえない。肉体は他者の攻撃の対象となりうる、傷つけられうる、と信じているのでなければ、誰かによって肉体が傷つけられるということはありえないという。
肉体が弱く傷つきやすいものとして作られているのは、それが自分の痛み苦しみを他者のせいにする(正当化)手段だからだという。
「くりかえしますが肉体が傷つくのは、心が―人によって微生物によって、あるいは肉体そのもので―肉体が傷つくことを望んでいるからに他なりません。」(ワプニック先生)
魔術と分離するための癒し
「癒しは、治癒者の中に、他のすべての者が彼と共有していないものを知覚することはしない。魔術は常に、何か『特別な』ものを治癒者の中に見る。そしてその治癒者は、その『特別な』ものを、それをもたない誰かに贈り物として提供できると信じ込んでいる。
彼は、その贈り物は神から自分に授けられていると信じるかもしれない。しかし、もし他の者たちに欠けている何かを自分がもっていると考えるなら、彼が神を理解していないことは明らかである。」(T-7.V.4:3-5)
これは、テキスト9章の「癒されていない治癒者」や「祈りの歌」3章でより深く語られるテーマだ。
対等性に基づかない「分離するための癒し」は自我思考に基づく。たとえ人助けをしていても自分が相手とは「異なる」「特別だ」と思っているなら、それは自我思考を強化するとある。
私たちはみな治癒者だ。逆に「私と同じようにあなたも正しい心の判断ができます。」と言うなら、それは違いへの信念、さらに分離への信念を取り消すものだ、という。
これは、自分に与えられた能力を使ってはいけないということではなく、特別性の幻想に参加する必要はないということだ。
「つまり、自分の能力についてそれ自体に価値があると思ってはいけないということです。」(ワプニック先生)
癒されていない治癒者
「癒されていない治癒者は自分の兄弟から感謝されることを望むが、自分では兄弟に対して感謝しない。その理由は、自分は兄弟に何かを与えているのに、その代わりとして同程度に望ましいものを受け取っていないと、考えるからである。
彼はほんのわずかしか学んでいないので、彼の教えることは限定されている。彼の癒しのレッスンは、彼自身の感謝の欠如により限定され、病気のレッスンになっている。」(T-7.V.7:1-4)
「病気の人に欠けている能力が自分にあると思うなら、自分が癒しを必要としている人と同様に病んでいるということです。」(ワプニック先生)
それは、他者に一なる子の統一の反映を見ようとしていないからだ。
兄弟に変化しないものを見る
「兄弟が彼自身の心を変えることはできなかったはずだと理解することによって、あなたは彼の中に不変の心を認識している。それが、あなたが彼の中に聖霊を知覚する方法である。彼の中に居る聖霊だけが、自らの心を決して変えることのない存在である。」(T-7.V.8:2-4)
「あなたは、彼のために彼の心について、あなた自身の心を変えることにより、彼の自我が彼の中に作り出したと思っている変化を、彼自身が取り消すのを助けるのである。」(T-7.V.8:8)
神の子の中にある変化しないものを見ることが、相手の中に聖霊を知覚する方法だ。
心の誤りを認識して取り消すことで、一なる子が神の元を離れていないことを思い出すのだ。
最後に
7章は、赦しと癒しを通して天国の一体性を示している。
「私たちの教師は、自分たちがすべての人々と同じ利益―自我の狂気から逃れる必要性―を共有しているのだと理解する手助けをしてくれます。そして、この正しい認識は、私たちが一度も離れたことのない一体性へと私たちを導いてくれる足がかりなのです。」
ちょこっと感想
端折ってしまったけど、「癒されていない治癒者」の後に「恐れている治癒者」について触れている箇所もあった。
そこには、すべての人を兄弟として受け入れられないのは、恐れがあるから。
それは、自分が他者から離れているという信念からもたらされる。
その背景には、自分と相手は異なるという思い(特別性)がある。
これは葛藤を増す、といった記載があった。
これは自分の“症状”に近いんじゃあ？と思った。
いずれにしても、自我思考を聖霊の思考に変えていくこと…。
理念はわかるけれど、この世で今日私はどうしたらいいのか…。欲をいえば「ケーススタディ」が欲しい。
…7章はこれでおしまい。
そして、今年もこれでおしまい。
(長文お付き合いくださり、ありがとうございます(^-^))