2019-06-26
改めて…『神の使者』の訳者吉田利子さんてすごいなぁ
私はゲイリー・R・レナードさんが書かれた『神の使者』を読んだことから『A Course in Miracle(奇跡講座、ACIM)』を学習しようと思ったから、ゲイリーさんの4冊の著書はどれも好きでACIMの参考書のような位置づけた。
中でも最初の著書『神の使者』と2冊目の『不死というあなたの現実』がお気に入りで繰り返し読んでいる。
どうしてこの2冊なのかというと、やはり最初に出会ったことから受けたインパクト!
そして、この2冊がACIMの考えと宇宙のしくみをとても濃くわかりやすく説明してくれているということと、ゲイリーさんがアサンディッド・マスターに出会ったところから迷いながらもACIMを学び、長い年月をかけて著書を書きあげやがて教える立場になっていく過程に感情移入するからだ。
これを訳した吉田利子さんはすごいなぁと思う。
『神の使者』が出版された2007年1月当時、まだ『A Course in Miracle』の邦訳は出ておらず、吉田さんもあとがきで「訳者が手に入れた原書は、キリスト教的価値観に不慣れなせいかもしれないが、あまり読みやすいものではなかった。」と書いておられる。
訳者というのは単に字面を理解するだけでなくその背後にある意味を伝えなくてはならない。とくにこうしたスピリチュアルな分野は本質を捉えてないとめちゃめちゃになってしまいそうだ。
吉田さんはACIMの学習者ではなかったのにここまでACIMに沿ったわかりやすい訳ができたのかと、その力に感心してしまうのだ。
『神の使者』シリーズは、ACIMを勉強した後に読み返しても違和感を感じるところはほとんどない。さらっとやっておられるように見えるけれど、これってすごいことじゃないだろうか。
ゲイリーさんのポップでシャイ、頑固さも見え隠れする(と私が感じる)性格もうまく描かれていると思う。
もし他の訳者の方によって紹介されていたら、惹かれて入り込むということもなかったかもしれない。
吉田さんの予言的中!?
それと、吉田さん、侮れない(失礼)、と思ったのが、『不死というあなたの現実』の訳者あとがきだ。
そこで吉田さんはこう書いておられる。
「…著者はたびたびブッダについて触れている。あるいはこの先の著書でマスターたちとブッダとの関係が明らかになるのかもしれない、と訳者は密かに考えているくらいなのである。」
これは、ゲイリーさんの4冊目の著書『イエスとブッダが共に生きた生涯』についての予言とも言えるんじゃないだろうか(マスターたちとブッダではなく、イエスとブッダの関係だった!)。
吉田さんはあとがきの中でまた、輪廻転生から脱出して神の真実に戻るというACIMの教えに触れつつも、「(動物や植物など)すべてが同じいのちではないかと思えば、生きとし生けるものすべてがいとおしい。その思いは著者たちが言う『すべてを赦すこと』に通じる気がする。」と書いておられ、平易な表現を使いながら真髄を突いた表現が素敵だなと感じた。
英語力がおぼつかないけれど、いつか『神の使者』も原書を読んでみたい。その時にはまた違った気づきがあるかもしれない。