奇跡講座とは
『奇跡講座』とは、本のタイトルで、原題「A Course in Miracles(ア・コース・イン・ミラクルズ)」を日本語に訳したものです。略して「ACIM」、「奇跡のコース」とも呼ばれています。
『奇跡講座』は、ゆるしを通じて私たちの本来の姿である愛と平安にかえるための独習書です。
「テキスト」と「ワークブック」、「教師のためのマニュアル」の3冊から構成されており、次のような位置づけになっています。
・テキスト…基本となる世界観・考え方を説明
・ワークブック…テキストの考え方を学び身につけるための自習のレッスン書
・教師のためのマニュアル…ワークブック修了者が新たな学習者を導くためのガイダンス
いつ出版されたの?
1976年米国で出版されました。以来、20か国語に翻訳され、累計販売数は200万部以上と言われています。
日本では、2010年12月に邦訳『奇跡のコース 第一巻/テキスト』(ナチュラル・スピリット社)が出版されました。
その後中央アート出版社から『奇跡講座 ワークブック編』が2011年11月、『奇跡講座 テキスト編』2013年6月、『奇跡講座 マニュアル編』が2014年5月に出版されました。
現在は『奇跡講座 テキスト編』『奇跡講座 ワークブック編』『奇跡講座 マニュアル編』の三編が、2017年6月に『奇跡講座 上巻』『奇跡講座 下巻』二編に再編されて出版されています。
だれが書いたの?
ヘレン・シャックマン(ヘレン)というニューヨーク市にあるコロンビア大学医学部医療心理学科の教授(当時)が書きました。
ただ正しくは彼女が自ら「書いた」のではなく、ある日「声」を聞き、それを同僚だったウィリアム・セットフォード教授(ビル)の協力を得ながら書き起こしました。
その「声」の主はイエスキリスト(の霊)だと言われています。
すなわち、実際の『奇跡講座』の著書はイエス・キリストということになります。
どんなきっかけで書いたの?
当時へレンとビルは同僚でしたが、二人の仲はむずかしいものだったと言います。怒りをぶつけあったり攻撃しあったりするのに疲れ、ビルが「何か別の方法があるはずだ」と言いました。
その頃からヘレンは夢やイメージを頻繁に見るようになり、そうしたものをビルの提案を受けて描き取っていました。そして、ついにそれは「声」になりました。
「これは奇跡についてのコースである。」
ヘレンはこう書きとめたとき「自分自身びっくりしました。」と語っています。
この「声」が言ったことをヘレンが書きとめ、ビルがタイプするというかたちで、二人の共同作業が進められました。
この作業は7年の月日をかけて行われました。やがて新たにメンバーとして加わったケン・ワプニクは本が出版されるまで2年にわたり二人を手伝いました。
なぜこの本が生まれたのか?
ヘレンとビルは二人の関係性を「何とかしたい」「もっと別の方法があるはずだ」と考え、求めました。その要請に応えるように「声」が与えられ、二人の共同作業がはじまりました。
『奇跡講座』は「キリストによる聖書の修正」と位置づけられています。
聖書はキリストの教えを伝えるものと思われていますが、聖書はその時代の様々な考えや思惑が重なってつくられ、キリストの真意とは異なるものになったといいます。
それをイエス・キリストの霊がヘレンに声を伝えることによって自らが修正したものが『奇跡講座』であり、新しい時代の聖書と言われています。
ではなぜ今の時代に生まれたのか。もっと早く「声」がだれかに届いてもよかったのではないか。
そう考えるむきもありますが、今の時代になってようやく「受け取り側」の準備ができた。だから聴き取ることが可能だったのだと考えられます。
『奇跡講座』はだれに向けられたメッセージか?
すべての人に向けられています。
「こんなはずじゃない。何か別の方法があるはずだ」と思ったとき、だれかから『奇跡講座』のはなしを聞いたとき、この文をふと目にしたとき、そんなときこの独習書を手に取る機会がきています。
かならずしも「(今の時代の)万人向けではない」と言われていますが、メッセージを受け取るタイミングがそれぞれなだけで、万人向けのメッセージと言えます。
『奇跡講座』のエッセンス
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